スキーに行く。
午後9時。
いつもの出発時間。
天気は良さそうだ。
ランクルに道具や荷物を積みこみ家を出る。
途中、彼女の家に寄り、彼女と彼女の荷物を積みこむ。
途中いろいろな会話をしながら
お気に入りのミュージックをかけ目的地に向かう。
今日の目的地は、岐阜県、イトシロ スキー場。
イトシロ(石徹白)といえばかつては雪が降れば陸の孤島だと友人の親父が言っていた。
岐阜に入ったあたりから雪が降ってきた。
積雪5、6センチか。
道路脇には連日の雪が結構積もっているようだ。
4輪にスタッドレスを履いているので全く問題はない。
国道156号線を離れてイトシロへの山道に入る。
とたんに除雪されていない山道となる。
このあたりから乗用車の四輪駆動とクロスカントリータイプの四輪駆動の差が出る。
根本的に車高やライトの位置が高いので積雪による影響を受けにくい。
以前、知り合いの乗用四輪駆動で走ったら積雪をバンパーが巻き上げたらライトに被さって全く前が見えなくなって往生したことがある。
今日の積雪は15センチ程度なのでその心配はないがどうやらしばらくの間先行した車は無いようだ。
積雪した道路に車の轍は見えない。
イトシロへの山道はつづら折れが続く。
新雪の道はタイヤノイズが消え、不思議なほどの静けさである。
まるで車に乗っている事を忘れてしまうほどである。
どれだけ走っても先行車もいない真っ白な道である。
ヒーターを最大限にかけて窓を開ける。
「冷たーい!」彼女が笑った。
峠を越えると下りになった。
「あと3キロで着くよ」
まもなくイトシロのスキー場に着いた。
つづく