うちのベッドキット、後部の下が空間になっている部分に使ってある、フレームレスマットですが、ハシゴ状の骨格に両面から高圧で合板を貼り合わせています。
それによって他にはみない軽くて強いマットが出来上がっている訳です。
マットは簡単に作ろうと思えば適当な厚さの合板を切ってウレタンを貼り付けても、出来なくは、ないです。
でも、そういった作り方では強くするとすごく重いか、軽くするとフレームを設営しないといけないか、フレームが無かったらフチの方に体重をかけるとしなってしまってマットのつなぎの部分で指などを挟むかもしれない危なさがあったりします。
では、そのハシゴ状のフレーム、誰でも簡単に作れるかというと、実はそうでもなくって、合板とか集成材の芯を使えばもう少し簡単なのでしょうがうちではつなぎ目のない無垢の木材を使っています。合板とか集成材はつなぎ目があって、そこが弱くなるので見た目は同じでも最大限の強度が発揮できないからです。無垢ならホントに限界で折れるまで頑張ってくれます。マットの破壊試験では正直感動しました。
でも無垢の木を使うってことは最初は多少なりとも反っていたりするのです。それを電気のかんな(手押しかんなと呼びます)を使って一本一本真っ直ぐに削ってから厚さを誤差0.1㎜以下の精度で削ります。ちなみに手押しかんなを上手に扱える手つきまで覚えるのは、毎日のように削って、3年くらいかかると思います。削るのもただ削るのではなくて材料の一本の中でも、少しでも良し悪しを判断して良い方を残します。一般的に赤味といわれる木の中心に近い方を優先します。
そして素性の良いものを両端にもっていったり、その組み合わせの中で最も素性の良いものには印をつけておいて後の作業のときにネジを打つ側にしてネジの利きが少しでも良くなるようにします。
天然の木には同じものはないのですがその中で最高の仕上がりを出すように努めています。
ほとんど職人の習性みたいなものもしれません。
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